はじめに:道路でのイベントには許可が必要

近年、地域活性化やコミュニティ形成の手段として、マルシェ地域イベントの開催が注目されています。

これらのイベントは、地域住民の交流を促進し、地域経済の活性化にもつながることが期待されています。

マルシェや地域イベントについては、公園などで行われることもありますが、駅前の広場で行われることも多いでしょう。

イベントを公道で開催する場合、道路交通法に基づき「道路使用許可」を取得する必要があります。

この許可は、道路の安全かつ円滑な利用を確保し、交通事故や交通渋滞を防ぐために不可欠なものとなります。

本記事では、神奈川県内でマルシェや地域イベントを開催する際に必要な道路使用許可の手続きについて、詳細に解説します。

1. 道路使用許可とは?許可が必要なケースと不要なケース

道路使用許可の概要

道路使用許可とは、道路交通法第77条に基づき、道路上で一定の行為を行う場合に、所轄の警察署長の許可を受ける必要がある制度です。

この許可は、道路の安全かつ円滑な利用を確保することを目的としています。

許可が必要なケース

道路使用許可が必要となるのは、以下のいずれかに該当する場合です。

  • 道路上で工事や作業を行う場合
  • 道路に石碑、広告板、アーチ等の工作物を設置する場合
  • 場所を移動しないで、道路に露店、屋台等を出店する場合
  • 道路において祭礼、競技会、ロケーション等をすること

マルシェや地域イベントは、上記の「場所を移動しないで、道路に露店、屋台等を出店する場合」「道路において祭礼、競技会、ロケーション等をすること」に該当する可能性が高いため、道路使用許可が必要となるケースが多いです。

許可が不要なケース

一方で、以下のような場合には道路使用許可は不要です。

  • 歩行者が通行するだけで、道路を独占しない場合
  • 私有地内でイベントを開催する場合
  • 公園や広場など、道路以外の場所でイベントを開催する場合

ただし、これらの場合でも、他の法令や条例に基づく許可や届出が必要となる場合がありますので、事前に確認が必要です。

※公園でのマルシェ開催の場合は、以下の記事もご参照ください

神奈川県における道路使用許可の基準

神奈川県警察では、道路使用許可の基準として、以下の項目を重視しています。

  • 道路の交通状況
  • 道路の構造
  • 周辺の住民や道路利用者の意見
  • イベントの目的や内容
  • 安全対策の計画

これらの基準を満たすためには、事前に十分な準備と計画が必要です。

道路使用許可の「道路の安全かつ円滑な利用を確保する」という制度目的を踏まえて、道路の構造や人の流れを踏まえて、通行の邪魔にならない店舗の配置や、導線の確保を検討する必要があります。

2. 道路使用許可申請の流れと必要書類

申請の流れ

道路使用許可の申請は、以下の流れで進みます。

  1. 事前相談: イベントの内容や計画について、所轄の警察署に相談します。
  2. 申請書類の準備: 必要な書類を収集・作成します。
  3. 申請書の提出: 所轄の警察署に申請書を提出します。
  4. 審査: 警察署が申請内容を審査します。
  5. 許可証の交付: 審査に合格すると、道路使用許可証が交付されます。

必要書類

道路使用許可申請に必要な書類は、以下の通りです。

  • 道路使用許可申請書
  • 道路使用場所の地図
  • 道路使用の方法を示す図面
  • イベントの計画書
  • 安全対策の計画書
  • その他、警察署が必要とする書類

これらの書類は、申請内容やイベントの規模によって異なる場合がありますので、事前に警察署に確認することが重要です。

利用手数料

神奈川県の場合、おおむね2,500円前後です。

申請の際の注意点

  • 申請は、使用日の1か月前までに提出することが推奨されます。
  • 申請内容によっては、許可が下りない場合があります。
    ※許可が下りなかった場合は、申請内容を見直して再提出を検討しましょう。
  • 許可後も、道路交通法や警察署の指示に従う必要があります。

3. 道路使用許可の審査基準と許可を得るためのポイント

許可を得るためのポイント

道路使用許可を得るために必要な書類は上述の通りですが、申請書類を作成する際には、以下のポイントに注意して申請書類を作成し、イベントを計画する必要があります。

  • 詳細な計画書の作成
    イベントの目的、内容、規模、時間、場所、参加者数、安全対策などを具体的に記載します。
  • 安全対策の徹底
    開催場所や規模によっては、警備員や誘導員が必要になる可能性もあります。
    警備員の配置、誘導員の配置、緊急時の対応などを計画し、安全対策を徹底します。
  • 周辺住民への配慮
    イベント開催による騒音や交通への影響を最小限に抑えるよう、周辺住民への配慮を行います。
    特にステージを利用したり、音響(マイクやスピーカー)を利用する場合などは、近隣への配慮が必要になる可能性もあるので、計画書に記載しておきましょう。
  • 早期の事前相談
    申請前に警察署に相談し、必要な書類や手続きについて確認します。
  • 過去の事例の参考
    過去に同様のイベントが開催された事例があれば参考にすると良いでしょう。
    特にその際にあったトラブルや改善点は有用な情報です。
    それらを踏まえて、実施計画を立てます。

まとめ:道路使用許可をスムーズに取得し、イベントを成功させよう!

道路使用許可は、マルシェや地域イベントを公道で開催するために不可欠な手続きです。

本記事で解説した内容を参考に、余裕をもって計画的に準備を進め、道路使用許可をスムーズに取得しましょう。

もし、手続きに不安がある場合は、専門家である行政書士に相談することをおすすめします。

本記事が、皆様のイベント開催の一助となれば幸いです。

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